夏休みの学習について〈大切なのは自分の考え方との答え合わせ〉
尼崎稲園高校 合格徳田 淳希さん

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中野先生 夏休みは学校が休みに入り、時間もたくさんあるので有効活用したいと考える人が多いのですが、参考になる夏の過ごし方を教えてください。

徳田さん 僕は中1の夏前に開成に入塾したのですが、最初の夏期講習で各単元の基礎となる知識をどのように身につけていくのか、授業と宿題を繰り返す中で自然と学習習慣として身につけることができました。

中野先生 授業とそこで提示される宿題の取り組み方がポイントなのですね。授業は具体的にどのような進め方だったのですか?

徳田さん まず一つの単元での導入説明のあと、すぐに類題の演習に入ります。その演習時点で先生が一人ひとりの生徒の解法を見て回りながらつまずいているところや足りていないところを把握・選別し、そのあとの解答・解説時には生徒一人ひとりの習熟度を見ながら発問をしてくれて、それぞれのできてないところとその改善の仕方を自然と気づかせてくれます。

 典型的な解き方をただ一方的に教わるのではなく、自分で解き方をじっくり考えて、その考え方のプロセスを答え合わせするので、より本質的に理解することができました。

中野先生 解いて答え合わせをするということではなく、考えながら解く習慣が身につくということですね。宿題の方はどうでしたか?

徳田さん 宿題も授業中に先生から聞かれた質問や出していただいたヒントなどを頭に思い浮かべながら取り組むことができるので、時間をかけずにしっかりと定着させることができました。

 また、一人ひとりの理解できていないところを把握してもらっているので、重点的にやり直す部分や、宿題にプラスして復習する内容とやり方も伝えてもらえたので、授業⇨復習という定着サイクルを作ることができました。

 入塾してすぐにこうした習慣を身につけることができたので、その後の学習姿勢が出来上がり、順調に学習を進めていくことができました。

中野先生 普段の授業でも心がけていることがなぜ夏期講習ではさらに効果的だったのでしょうか?

徳田さん 講習中は日頃の授業のように週に1、二回行われるのではなく、連続して授業日が設定されているので、毎日気づいたことをすぐ次の日に確認できるので、取り組み方や姿勢を定着させるためには効果的でした。

 また、集中して時間を使えるので、一題ごとに解き方を考える時間をしっかりと確保できます。だから、時間に追われて成果を出すだけの演習ではなく、プロセスを重視し、理解を深める演習として取り組むことができたと思います。

中野先生 こうした取り組み方は二年生でも、三年生でも同じですか?

徳田さん はい。1年生の時に型ができて、二年生になってからもう一度確かめる。そして三年生の受験期にも、改めて全単元の復習の際に解き方を念頭に置いた演習ができたので、一からやり直す無駄な時間がなく、それぞれの時期に必要な対策ができたと思います。

中野先生 この夏休みの学習を成果につなげたいと思っている人たちにたいへん参考になる話を聞くことができました。