成果につながる取り組み方〈「共有する喜び」が意欲につながる〉
宝塚北高校 合格堀川 航正さん

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中野先生 これから冬休みを迎えるにあたって、学習する内容もさることながら、取り組み方について悩んでいる人が多いようです。堀川さんは、学習の取り組み方についてどのように考えていましたか。

堀川さん 大切にしていたことは「主体的に取り組む」ということです。主体的に取り組むというのは「自分の考えを持つ」ということです。目標を達成するためには必要なことを積み重ねていく他ありませんが、学習に前向きに取り組んでいくにあたって自分の考えを持つことで疑問を持ったり、人との違いを明らかにしたりと、学問の本質的な楽しさに触れることが大切だと思います。

中野先生 とはいえ、なかなか前向きに取り組めない人も多いと思いますが、具体的にはどのように取り組んでいたのですか。

堀川さん 僕はなるべく塾の先生や一緒に取り組むクラスの生徒と、考えを共有するようにしていました。最初は間違えた問題について、自分の解き方や考え方のどこが足りなかったのかを純粋に明らかにしたかったというだけでしたが、繰り返していくうちに、共有して自分にはない異なる考え方やものの見方を知ることが楽しくなりました。

中野先生 なるほど。単純に「自分の知らないことを知る」、「わからなかったことがわかるようになる」ということだけでも楽しくなりますよね。たとえ自分の考えが間違っていたとしても、その間違いに気づける、さらに気づいたことで次にできるようになるということがどんどんモチベーションを高めていったということですね。

堀川さん そうです。先生に質問をもっていくと必ず「どう考えたのか」を尋ねてくれて、そのうえでその考え方の良かった点と修正すべき点を指摘してくれました。そんな先生とのやり取りが習慣化して、生徒同士でも質問したり、共有したりする際に解答作成の過程をまずは確認し、その違いについて確認するようになっていきました。そうしたやり取りの中で、自分ひとりでは気づくことができない、客観的な意見を知る喜びにも触れ、刺激しあってお互いを高めていくことができました。

中野先生 目的や目標を掲げて「何としても達成するんだ」という達成欲でモチベーションを維持するというケースもありますが、そうではなく、一つできるようになればまた次もできるようになりたいという知識欲の面でモチベーションを保てたことが合格という成果につながったんですね。これこそが本来の主体的な取り組みと言えるのではないでしょうか。ぜひ皆さんも参考にしてほしいと思います。