夏休みの有効活用〈アウトプットを目的としたインプット学習〉
大泉高校 合格芹澤 亜弥音さん

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袖山先生 夏期講習を受けて成績を上げたいと思っている人は多いのですが、ただやみくもにがんばっただけでは成果につながるとは限りません。芹澤さんに成果の違いをもたらす夏期講習の取り組み方についてアドバイスをいただきたいと思います。入塾当初の印象もこれから入塾する人に参考になるので聞かせてください。

芹澤さん 入塾する前は、とりあえず塾から示してくれることをとにかく淡々とこなしていけばいいと思っていました。ですがクラスの人たちを見て、言われたことだけやればいいわけではないと考え方を改めました。一人ひとりが自分の志望校のこと、合格のために自分がやらないといけないことは何で、どんな努力をすべきかを知っていて、塾の授業と自学習を一体のものとした受験勉強に取り組む雰囲気を感じ取りました。

袖山先生 開成に入塾してきた人がそのような印象をもつ人は多いですね。その気づきだけでも塾に通った成果が出やすくなると思います。勉強は学習量も大切ですが、それ以上に考え方、取り組み方が大切ですからね。

芹澤さん その実感はありました。ほんとうの意味での受験勉強を考えたときに、塾での勉強も家での自学習でも、アウトプット力が大切で、自分にはそれが不足していると気づきました。覚えることや演習量を増やすことは目的ではなく、手段、材料であって、それをほんとうに理解し、使えるようにするには表現することが重要なのだと教わりました。

袖山先生 がんばっているのになかなか成績が上がらないという人には大きなヒントになりますね。でも表現することは難しそうですよね。

芹澤さん 表現するためには、結局深く理解していなければできないので、インプット時に「なぜそうなるのか」「どうすればそのような結果になるのか筋道を立てる」ことを心がけ、アウトプットを常に意識し、「覚えるべき知識が何に関連し、どのように活用されるのか」を考えました。

袖山先生 なるほどアウトプットを目的としたインプット学習の実践ですね。

芹澤さん 開成の授業ではとにかく発問されることが多く、生徒の発言機会も多かったですね。正解を見つけようと焦るのではなく、自分の頭で考えながら理解したことを表現し、理解できないことはできないと素直に反応する。そして、生徒の考えに対して先生がコメントしてくれるので、自分が持っていなかった切り口や別解まで説明してもらえ、双方向でのやり取りは自分の理解を深めるのに役立ちました。

袖山先生 実体験に基づく芹澤さんのお話には説得力がありますね。夏期講習から本格的に勉強をスタートする人は、ぜひ参考にしてください。