当初は夢や進路が明確でなかった受験勉強であったにもかかわらず、モチベーションを維持しながら効果的な取り組みができたのは、課題解決のために周囲の人の力を借りることができたからです。開成の先生や一緒に勉強する友人、そして家族の励ましと支えがあったからこそ自身が成長できたのだと思います。

　今の自分を少しでも高めるために「今の自分ができていないことは何か」「それはどうすれば克服できるのか」を常に考え、取り組むことにしてきました。 しかし、「何ができていないのか」は演習することで気づくことができても、「どうすれば克服できるのか」については、自分で考えるだけでは着想すらできないことが多くありました。

　そこで、自分より成績のいい友人にありのままを伝え、「あなたはどうしているの？」ということを聞いていました。そして、もらったアドバイスは必ず実行することにしました。仮説に時間をかけるより、検証に時間を費やす方が自身の経験の積み上げになり、結果的にも効率的でした。

　また、恥ずかしがらずに自身の姿を周囲に見せることで、自分の真剣さも伝わり、信頼関係がさらに厚くなっていきました。こうした仲間との信頼関係が、互いを成長させるための大切な宝物であるのだと、改めて感謝したいです。