私は開成教育セミナーという学習環境の中で、本当に楽しんで受験勉強に取り組むことができました。それは開成の授業の仕組みが私を前向きにさせてくれたからです。一番大きかったのは先生が授業中にどんどん生徒を指名して発言させていく、「ゼミ式指導」でした。

　開成の授業では先生が一方的に解説することは少なく、解答するために必要な知識とか正解にたどり着くための考え方などを、生徒が考えながら答えていく授業でした。指名されて答えることができると、それが自信につながります。また一人で考えていると、「本当にこれであっているのかな」というあやふやな部分が出てきてしまいがちです。指名されて答えることであやふやさがなくなり、自分の考えを確かめていくことができました。正解であっても不正解であっても、正しい理解につながることで、より自信が生まれてきました。

　さらに、自分が発言するだけでなく他の生徒の発言を聞くことで、自分にはない考え方や知識の使い方を知ることができました。

　最後には先生が必ずみんなの意見をまとめて正しい解答の道筋と、そこまでに出たそれぞれの生徒のいいところ、間違っているところを踏まえて解説してくれるので、ただ単に人の意見を聞いて自分なりに解釈するだけでなく、必要なことを正しく理解することができるのです。

　こうした授業を通して答えだけでなく、考え方そのものを理解することができ、本当の学ぶ楽しさを感じながら受験勉強を進めることができました。